仏舎利と仏塔
「舎利(しゃり)」は
遺骨または遺体を意味する
梵語、śarīraの音写語。
「仏舎利」は釈迦の舎利、
即ち、釈迦の遺骨である。
釈迦が荼毘に付されても
弟子たちは釈迦の教え通り
遺骸に見向きもしなかった。
参考→遺骸と偶像
しかし、釈迦崇拝の動き
の中で、仏舎利は強力、かつ
具体的な崇拝の対象となる。
特に在家の一般信者は
仏舎利を特別な宝物として
欲しがることになる。
仏舎利を巡り争いが発生。
あわや戦争になるまでに
エスカレートしたが、
8つに分骨されて収まる。
アショーカ王は仏舎利を
1カ所に集め、細かく粉砕し
灰塵微量を混ぜ、8万4千に
小分けして各地に再分配。
その一つひとつに
仏舎利を納める仏舎利塔が
建てられ、その仏塔が次第に
釈迦の信仰の対象となる。
仏塔(ストゥーパ)は
梵語stūpaが音訳され
「卒塔婆」といわれる。
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