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釈迦崇拝の芽生え 


 アショーカ王は仏教に
帰依後、釈迦が悟りを
開いたブッダガヤの
菩提樹を詣でている。
  参考→アショーカ王

 篤い仏教信者として
仏教の開祖・釈迦に尊敬の
念を抱くのは自然である。

 一方、釈迦は偶像を否定。
何かに「すがる」ことに
繋がる偶像を禁止。それが
釈迦自身であってもである。

 しかし、偉大な釈迦の
面影を偲ぶ動きも出てくる。
特に在家者から一般庶民
までその動きは強まる。

 王が詣でた菩提樹は
釈迦が悟りを開いた特別な
の面影の対象でもある。

 そのうち、同じ菩提樹
でも台座を空席とし、そこに
釈迦いることを暗示する
工夫がされるようになる。

 釈迦の跡をかたどった
仏足石(ぶつそくせき)、
説法を象徴する宝輪も
その対象となっていく。

 釈迦崇拝の動きは釈迦
の骨・仏舎利信仰を経て
偶像禁止から仏像誕生
への伏線となっていく。



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