異色の大師(滋賀)
比叡山は最澄(伝教大師)が
開創した天台宗の聖地である。
山内は東塔(とうどう)、
西塔(さいとう)、「横川(よかわ)
の3つの区域に分かれる。
中核は東塔の延暦寺
であるが、横川に慈恵大師・
良源を祀る四季講堂がある。
良源は第18代天台
座主で、比叡山延暦寺の
中興の祖で知られる。
良源は1月3日に亡くなり
命日に因み「元三大師」
とも呼ばれ、講堂も元三
大師堂といわれる。
大師は「おみくじ」
の創始者とされる。
大師は実際に疫病に
罹るが治癒し「厄除け
大師」とも呼ばれる。
その時、鬼の姿になり
疫病神を追い払ったとの
伝承から「角(つの)大師」
の魔除けの護符がある。
また、大師は如意輪観音
の化身とされ、33個豆粒が
並んだような「豆大師」
の災難除の札もある。
良源より元三大師で
知られ、様々な呼称が
ある異色の大師である。
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比叡山・元三大師堂(滋賀) |
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