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剣の神霊(奈良)


 石上(いそのかみ)神宮は
奈良県天理市にある。

 主祭神は布都御魂大神
(ふつのみたまのおおかみ)。
布都御魂の剣(つるぎ)
に宿る神霊である。

 主祭神は人でも山などの
自然でもない。剣に宿る「神霊」
である。きわめて珍しい。

 神霊は日本人の信仰に
おいて、目に見えない
神として、特定の物に
宿るとされる。

 剣は葦原中国平定の際、
武甕槌(たけみかづち)・
経津主(ふつぬし)2柱に
より使われた剣と伝わる。

 神武天皇が東征で
熊野の危機時に高倉下
(たかくらじ)を通して
天皇の元に渡ったという。

 紀元前91年(崇神天皇
7年)、勅命により物部氏
の伊香色雄(いかがしこめ)
命が現在地に遷座。

 物部氏は古代軍事の
氏族である。「物部氏の
氏神」として崇敬される。

 石上神宮は古事記、
日本書紀にも登場する。
ヤマト王権の武器庫
だったともいう。


石上神宮・楼門(奈良)



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