兄に譲る(京都)
宇治上(うじがみ)神社は
京都府宇治市にある。
古都京都の文化財として
世界遺産に登録されている。
本殿は平安後期の建立。
神社建築としては現存最古
とされ「国宝」である。
主祭神は菟道稚郎子
(うじのわきいらつこ)命。
応神天皇の皇子である。
幼少の頃から書物に
親しみ、百済の阿直岐
(あちき),王仁(わに)
などに学んだといわれる。
父・応神天皇からも寵愛
され皇太子に立てられる。
父天皇の崩御により
即位の運びとなるが
命は大鷦鷯尊(おほさざき
のみこと)を推す。
尊は異母の兄である。
お互いに譲り合い、空位が
3年続いたが、命は苦悩
の末に自殺。
即位したのが、尊の
第16代の仁徳天皇である。
本殿左殿に菟道稚郎子命、
中殿に応神天皇、右殿に
仁徳天皇を祀る。
命の美談として伝わる。
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宇治上神社・本殿(京都) |
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