神域の氾濫(和歌山)
熊野本宮大社は
和歌山県田辺市にある。
熊野速玉大社、熊野
那智大社と共に「熊野
三山」の一つとされる。
神が降臨したと伝わる
古代本宮の地「熊野川」
対する信仰が起源という。
熊野川の中洲にある
「大斎原(おおゆのはら)
の地に社殿を建立。
約1万1千坪の境内に
5棟12社の社殿、楼門、
神楽殿や能舞台などが
あったという。
橋はなく、参拝者は
歩いて着物の裾を濡らし
川で身を清め、神域を
訪れたといわれる。
しかし、1889年
(明治22年)、熊野川の
洪水による氾濫で中洲
の社殿は破損。
残った社殿を500m
離れた高台に移築、修復。
旧社地の大斎原には
日本一という高さ33.9m
の大鳥居が立つ。
中州に渡り参拝する
「熊野詣」の面影を偲ぶ。
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熊野本宮大社・大斎原の大鳥居(和歌山) |
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