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潮の満ち干と工夫(広島)


 世界遺産の厳島神社の
シンボルの大鳥居は境内の
沖合約200mの地にある。

 鳥居は海底に埋めている
のではなく、鳥居の上部に
拳大の石を詰めその重みに
より自立している。

 そのため、潮の満ち干に
影響がなく、満潮時でも
海中に立っていられる。

 また、風や波にも
耐えられる柔構造という。

 一方、社殿は本殿、
弊殿、祓殿(各国宝)
などが東西合わせて275m
の回廊で結ばれている。

 廻廊幅は約4m、柱間
約2.4m、一間に8枚の
床板が敷かれている。

 床板には隙間がある。
高潮時に床下から押し
上げる海水の力を弱める。

 また、海水が廻廊に
上がっても、それを
流す役目もあるという。

 木製の杭は海水で
腐食しやすいため、定期点検
による「根継ぎ」もある。

 華麗な回廊に科学技術を
越えた先人の知恵をみる。


厳島神社・社殿(広島)


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