水の分配を司る(奈良)
古来、水を制するものは
国を制するといわれる。
水の分配を司る神に「水分神
(みくまりのかみ)」がある。
日本神話では神産み
の段で天水分神と国水
分神が登場する。
「くまり」は「配り
(くばり)」の意で水源地
や水路の分水点などに
祀られることが多い。
大和国には東西南北
の4つの水分神社があり
大和国四所水分社といわれた。
東の宇太水分神社
(宇陀郡)、西の葛城
水分神社(葛上郡)。
南の吉野水分神社
(吉野郡)、北の都祁(つげ)
水分神社(山辺郡)である。
それぞれ守るべき川があり、
守護神として共通するのは
天水分神である。
その一つの宇太水分
神社も上社、中社、下社
と3つに分かれている。
うち中社の本殿3棟は
同形同大の一間社、隅木入
春日造、檜皮葺きで
国宝に指定されている。
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宇太水分神社(中社)・本殿(奈良) |
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