仏教伝来と氏寺(奈良)
飛鳥時代には、前方
後円墳などの「古墳」が祭祀
儀礼の場であった。
仏教が伝来すると有力
氏族などは古墳に代わって
仏教の「寺院」を建立する
ようになる。
この寺院は「氏寺(うじ
でら)」といわれる。中世頃
からは菩提寺とも呼ばれる。
氏寺の一つに奈良の
安倍文殊院の前身とされる
「安倍寺(崇敬寺)」がある。
安倍寺は現在の文殊院
の南西300mの地にあった。
大化改新(645年)で
左大臣となった安倍
倉梯麻呂(くらはしまろ)が
創建したといわれる。
安倍一族の発祥地
とされるが、鎌倉時代
の火災により現在地に
移ったといわれる。
安倍文殊院の文殊池に
浮かぶ金閣浮御堂には
安倍仲麻呂像や安倍
晴明像が安置されている。
仲麻呂は奈良時代の
遣唐使、晴明は平安時代
の陰陽師で知られる。
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安倍文殊院・金閣浮御堂(奈良) |
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