目の霊山（静岡）

　油山寺(ゆさんじ)は静岡県
袋井市にある。真言宗
智山派の寺院である。

　法多山(はったさん)尊永寺、
可睡斎(かすいさい)と共に遠州三山
の一つに数えられる。

　寺伝によれば
701年（大宝元年）、
行基により創建
されたといわれる。

　この山から油が
出て地元では通称
「あぶらやま」と呼ばれ
寺名もこれに由来する。

　749年（天平勝宝
元年）、孝謙天皇が眼病
平癒を祈願。

　境内「るりの滝」の
加持祈祷された水で
洗浄し快癒。天皇の
勅願寺となる。

　以来、眼病平癒
「目の霊山」として
信仰を集める。

　三重塔は源頼朝が
眼病全快のお礼に
1190年（建久元年）、
建立したといわれる。

　桃山期の三名塔の
一つともされ、国の
重要文化財である。

油山寺・三重塔（静岡）