南光坊（愛媛）

南光坊　仁王門

　南光坊（なんこうぼう）は
愛媛県今治市にある
真言宗醍醐派の寺院である。

　四国八十八箇所55番札所。
正式名は「別宮山 光明寺
金剛院 南光坊」である。

　八十八箇所で坊の名を
付すのはここだけである。

　縁起によれば、703年
（大宝3年）越智玉澄が
大山祇神社の24坊の別当寺を
建立したことに始まるという。

　玉澄は伊予水軍の祖で
航海安全の祈願の神として
大山積明神を大三島に
勧請したと云われる。

　712年（和銅5年）
行基が島で不便なため
24坊のうち８坊を現在地に
移したとされる。

　その後、弘法大師が
修法して霊場に定めたが
兵火で全焼、南光坊のみが
再建されたという。

　本尊は釈迦如来の師と
される大通智勝如来である。

　仁王門には2体が多い中、
４体の仁王像を安置する。
大師堂と金比羅堂は戦火を
免れた歴史ある建造物である。

南光坊　本堂