蛸薬師堂（京都）

蛸薬師堂　山門

　蛸（たこ）薬師堂は
京都市中京区にある
浄土宗の寺院である。

　蛸薬師堂は通称名で
正しくは永福寺、正式名は
「浄瑠璃山 林秀院 永福寺」。

　京都の繁華街の中心、
新京極通のほぼ中央にある。
参拝者で賑わう参道は
「蛸薬師堂通」と呼ばれる。

　1181年（養和元年）
比叡山の薬師如来の夢告に
より伝教大師が彫った石仏を
祀ったのが始まりという。

　蛸薬師堂の由来には
次のような伝承による。

　鎌倉時代、僧・善光が
生魚禁止の戒めに背き
病気の母親に好物の蛸を買う。

　不審を抱いた人々が
箱を開けると蛸の八足は
八軸の経巻に変じて霊光を
照らし病いは回復したという。

　以来「心身健全」「厄難減除」
「諸願成就」「安産子宝」など
庶民の信仰が広がる。

　寺内に一歩踏み入れただけで
ご加護があると云われる。
また、「なで蛸」は悪い部分を
撫でると治るとされる。

蛸薬師堂　本堂