石位寺(奈良)
石位寺(いしいでら)は
奈良県桜井市にある寺院である。
桜井東部に広がる忍阪
(おっさか)集落の高台にある。
以前は融通念仏宗であったが
今はいずれの宗派にも属さず
無住の寺で周囲の住民により
管理されている。
本尊の伝薬師三尊石仏は
白鳳時代の制作と伝えられ
日本最古の石像浮彫像として
国の重要文化財に指定されている。
石仏の願主は万葉歌人・
額田王(ぬかたのおおきみ)で
額田王の念寺仏との伝承がある。
石板は高さ1.15m、幅1.5m
丸みをおびた砂岩製である。
薬師三尊と云われるが
仏像形式が決まる前のもので
歴史的にも貴重なものである。
中尊は台座に腰掛けた如来形、
両脇侍は合掌して立つ。
中尊の頭上に天蓋がある。
唇と法衣など一部に彩色が残る。
収蔵庫に安置されているが
まちの責任者の説明を受け
扉を閉め正座し下から拝観。
薄明かりの中に微笑みが
浮き上がり優しく、美しい。
日本で最も優美な石仏と云われる。
所在地 |
奈良県桜井市忍阪870 |
山号 |
高円山 |
宗派 |
無宗派 |
本尊 |
伝薬師三尊石仏 |
備考 |
無住(住民管理) |
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