知足院(奈良)
知足院(ちそくいん)は
奈良市雑司町にある
華厳宗の大本山である。
大仏殿の北にある
東大寺の塔頭寺院である。
890年(寛平2年)
高雄昇広の開基と伝わる。
本堂には本尊の木造・
地蔵菩薩立像を安置する。
通常は秘仏で非公開である。
本尊は「文使い地蔵」
とも呼ばれる。それは
次のような伝承による。
南都焼き討ちで損傷した
大仏の再建で無理がたたり
亡くなった父・藤原行隆を
娘が嘆き悲しみ毎日祈る。
7日目の朝、地蔵尊の手に
「兜率天の観音様の元にいる」
と父の字で書かれた手紙が
握られていたという。
「いにしへの 奈良の都
の八重桜 けふ九重に
匂いぬるかな」と百人一首で
知られる八重桜。
その八重桜の原木が
知足院で発見、国の天然
記念物に指定される。
奈良県・市の花でもある。
| 所在地 |
奈良県奈良市雑司町406-1 |
| 宗派 |
華厳宗 |
| 本尊 |
地蔵菩薩 |
| 創建年 |
890年(寛平2年) |
| 開基 |
高雄昇広 |
| 備考 |
奈良の八重桜(国・天然記念物) |
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