福智院(奈良)
福智院(ふくちいん)は
奈良市福智院町にある
真言律宗の寺院である。
寺伝によれば、玄昉が
創建した清水寺(現存しない)
の跡地に西大寺の叡尊が
再興したとされる。
元興寺、十輪院と共に
鎌倉時代の南都における
地蔵信仰の霊場として栄える。
本堂は一重の裳階つき、
寄棟造り、和様に天竺様の
和漢折衷の建造物である。
本堂には本尊の木造
地蔵菩薩坐像を安置する。
像高2.73mの丈六像で
「地蔵大仏」と呼ばれる。
台座と光背を含めた
総高は6.76mある。光背を
持つ地蔵は珍しく現存する
のはここだけという。
右手に錫杖、左手に
宝珠を持つ。右足を前に
出した安坐が特徴的である。
光背にある560体の
化仏と6体の地蔵尊、本尊
と合わせて567体ある。
釈迦入滅後56億7千万年
後に下生する弥勒の信仰に
符号しているとされる。
所在地 |
奈良市福智院町46 |
山号 |
清冷山 |
宗派 |
真言律宗 |
本尊 |
地蔵菩薩 |
開基 |
玄昉 |
備考 |
地蔵大仏 |
|