十輪院(奈良)
十輪院(じゅうりんいん)は
奈良市十輪院町にある
真言宗醍醐派の寺院である。
もと元興寺の子院とも
伝えられる。また、寺伝では
朝野魚養が元正天皇の旧殿を
拝領し創建したという。
切妻造本瓦葺の南門を
潜ると正面に洗練された
趣の本堂がある。鎌倉時代
のもので国宝となっている。
本堂は背後の覆堂に安置
する石仏龕(せきぶつがん)を
拝む礼堂として建立。
石仏龕は石の逗子で全て
花崗岩である。間口2.68m、
奥行2.45m、高さ2.42m。
中央奥に本尊・地蔵菩薩、
左右に釈迦如来、弥勒菩薩が
浮き彫りされている。
他に、仁王、聖観音、
不動明王、十王、四天王など
も彫られおり極楽往生を願う
世界を現している。
左右には金光明最勝王経、
妙法連華経の経題が刻む。
龕前には死者の身骨や棺を
安置する引導石が置かれる。
境内にある護摩堂には
不動明王、二童子を祀る。
所在地 |
奈良市十輪院町27 |
山号 |
雨宝山 |
宗派 |
真言宗醍醐派 |
本尊 |
地蔵菩薩 |
開基 |
(伝)朝野魚養 |
備考 |
石仏龕 |
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