宗派 改宗と兼宗
京都・永観堂の起源は
853年(仁寿3年)、空海(弘法大師)
の高弟・真紹による真言密教
の道場。本尊は大日如来。
その後、清和天皇より
今の正式寺号「禅林寺」を賜る。
平安後期、7世・永観
律師が本尊を阿弥陀如来とし
浄土念仏道場とする。
律師が念仏中、振り返った
と伝えられる「みかえり阿弥陀」
で知られる。真言宗から
浄土宗に改宗される。
一方、奈良の當麻寺の
起源は聖徳太子の弟・麻呂子
親王が創建した「禅林寺」。
孫の當麻国見が氏寺
として當麻寺としたという。
三論宗、本尊は中将姫が織った
とされる當麻曼荼羅である。
平安時代、空海(弘法大師)が
當麻曼陀羅を参籠、真言宗
の僧侶が常駐、真言宗に。
鎌倉時代、浄土宗の祖師・
法然上人の阿弥陀浄土変相図と
當麻曼陀羅が同じと判明。
知恩院から本尊・法然
上人像を遷し、浄土宗の大和
本山となる。現在は真言・
浄土二宗の兼宗である。
永観堂・真言宗から浄土宗へ
當麻寺・真言宗と浄土宗の兼宗
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永観堂(京都) |
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