TOP
浄瑠璃寺の東と西


 京都府木津川市にある
浄瑠璃寺(じょうるりじ)。
その寺の名は浄瑠璃世界
に由来するという。

 浄瑠璃世界は東方浄土
で教主・薬師如来が住み
現世の苦しみを除くと
云われる。

 一方、西方極楽浄土の
教主は阿弥陀如来である。

 浄土庭園を挟んで
東に薬師如来、西岸に
阿弥陀如来を安置する
伽藍配置となっている。

 具体的には池を挟んで
太陽の昇る東方(浄瑠璃浄土)
に薬師如来を祀る三重塔。

 また、太陽の沈む西方
(極楽浄土)に阿弥陀如来
九体を安置する本堂がある。
 
 春分・秋分の彼岸の中日の
太陽の軌道は九体仏の中尊・
阿弥陀如来の後方に沈む
ように設計されているという。

 古来、人々は浄土の池の
東から彼岸の阿弥陀如来に
来迎を願い礼拝したとされる。
 
 東岸は「此岸」(現世)、
池をはさんだ西岸は「彼岸」
という見かたもある。

 浄土信仰による伽藍配置
  東の現世から西の極楽浄土へ


 浄瑠璃寺(京都)



TOP