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毘沙門天の源流


 毘沙門天(びしゃもんてん)は
持国天、増長天、広目天と共に
四天王の一つとして知られる。

 毘沙門天という独尊のみの
信仰もあり人気も高い。また、
多聞天という異称もある。

 その源流はチベット自治区の
在家の家族の幸せを守る神という。

 なかでも兜跋毘沙門天の
兜跋(とばつ)はチベット王国
の中国名「吐蕃」に由来すると
云われその名残を残す。

 それがインドに伝わり
富と財宝の神・クベーラとなり
財宝神としてインド神話に
取り込まれる。

 一方、中国では梵名・
ヴァイシュラヴァナを毘沙門天
と漢訳。それが仏教と融合し、
北の守護神となったとされる。

 また、ヴァイシュラヴァナ
の発音が「よく聞く者」に
似ていることから「多聞天」
ともいわれるようになる。

 他方、民衆の間では福徳増進
の神として信仰される。それが
日本の七福神と繋がる。

 毘沙門天は家族神、財宝神
守護神など様々な顔を持ちながら
渡り歩くことになる。

 チベットが源流の毘沙門天
  インド、中国、そして日本へ


 長勝寺(鎌倉)毘沙門天



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