TOP
特徴表す禅面(づら)


 京都の臨済宗の古寺に
「禅面(づら)」という
呼び名がある。特徴を
ひと言で表し面白い。

 南禅寺は「武家面」。
京都五山の別格本山。
徳川家などの武家の
篤い帰依を得て発展。

 大徳寺は「茶面」。
千利休が帰依、墓がある。
茶道流派三千家の菩提寺。
多くの塔頭に茶室がある。

 建仁寺は「学問面」。
開創の栄西をはじめ
五山文学、詩文芸術に
秀でた僧を多数輩出。

 東福寺は「伽藍面
(がらんづら)」。三門、
本堂などの大伽藍が
一直線に並び立つ。

 妙心寺は算盤面
(そろばんづら)。財政的
苦難にあたり節約に徹し
組織運営を合理化。

 相国寺は「声明面
(しょうみょうづら)」。
声明やお経・回向文の
曲節に美しさがある。

 以上みな京都の禅宗・
臨済宗の大本山である。

 禅面(づら)の視点から
  古寺の特徴を比べてみる


 南禅寺(京都) 



TOP