自然崇拝と巨石信仰
巨石信仰は古代日本
における自然崇拝のうち
巨石(岩)を神霊とみて
崇める信仰である。
磐座は原始祭祀の場で
多くは社殿を有しないが
巨石信仰は巨石を拝する
拝殿を設けることがある。
天石立神社(奈良)は
剣豪の里・柳生の戸岩山
の北麓の山中にある。
本殿はないが拝殿がある。
天岩戸の故事による
手力男命が天岩戸を
開いた時、扉石が当地に
飛来したとの伝承がある。
磐船神社(大阪) は
「天の磐船」(あめのいわ
ふね)と呼ばれる天野川
の渓谷沿いに鎮座する。
高さ12mの巨岩を
ご神体とし本殿はない。
巨岩の直ぐ手前に小さな
拝殿がある。
熊野速玉大社(和歌山)は
近隣の神倉山のゴトビキ岩
に対する「巨石信仰」が
起源とされる。
のち、社殿を建立し
神倉山の「元宮」に対し「新宮」
と呼び、地名の由来ともなる。
自然崇拝と巨石信仰
巨石を拝する社殿
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磐船神社(大阪)・拝殿と巨岩(後方) |
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