椎葉厳島神社と悲恋伝承
椎葉(しいば)厳島神社は
宮崎県東臼杵郡にある。
一帯は壇ノ浦の戦いに
破れた平氏の残党が逃れ
隠れ住んだ地とされる。
源頼朝の命を受け
平家一門討伐の任に
あたる那須大八郎宗久が
創建したと伝わる。
宗久は弓の名手・
那須宗高(与一)の弟
とされる。病身の兄の
代理といわれる。
椎葉山中で暮らす
平家残党の姿を深く
哀れみ平家一族が拝した
厳島神社を勧請したという。
地名「椎葉」は宗久が
陣小屋を椎の葉で覆った
ことに由来するともいう。
また、宗久は平清盛の
末孫ともいわれる敵方の平氏
の娘・鶴富姫と恋仲となる。
姫が妊娠した直後の
1222年(貞応元年)、宗久は
鎌倉より帰還命令を受ける
という悲恋伝承が残る。
姫は女子を生み、のち、
婿が那須下野守を名乗り、
椎葉を治めたといわれる。
椎葉厳島神社と悲恋伝承
那須大八郎宗久と鶴富姫
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椎葉厳島神社(宮崎)・拝殿 |
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