筑摩神社と鍋冠祭
筑摩(ちくま)神社(滋賀)は
奇祭「鍋冠祭(なべかぶり
まつり)」で知られる。
地域の特異な米原市の
無形民俗文化財である。
主祭神は御食津神。
配神に大歳神、倉稲魂神、
大市姫神の3柱を祀る。
いずれも食べ物関係神。
古代から皇室に食糧を
貢納する筑摩御厨が置かれ
その鎮守といわれる。
鍋冠祭は神前に供物
と共に土鍋を贖物(あがもの)
としたことに由来するという。
数え年8歳前後の少女
8人が鍋を冠り行列すること
から鍋冠祭といわれる。
かっては成人の女性で
付き合った男の数だけ
鍋釜を冠らせ女の貞操を
守らせる目的もあったという。
江戸中期、わざと少ない
数の鍋の女性が笑いもの
にされ池へ飛び込む
自殺事件が起きた。
藩主の井伊氏が祭を
禁止したが、嘆願の結果、
少女ならと許可したという
経緯があるといわれる。
筑摩神社と鍋冠祭
奇祭の起源と変遷
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筑摩神社(滋賀)・拝殿 |
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