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密教の誕生 


 7世紀半ばごろになり
「大日教」が成立する。
この教典により密教、つまり
純密が始まるとされる。
 (「わかる仏教史」宮元啓一著)

 釈迦の原始教典から
上座部仏教(小乗仏教)、
大乗仏教という一連の仏教
とはかなり異質である。

 今までの仏教は変化
したとはいえ、すべての
人に開かれ、言語や論理で
理解可能である。

 これらを明らかな教え、
「顕教(けんぎょう)」という。

 一方、密教は灌頂
(かんじょう)の儀式を経た
ものしか開かれない。

 灌頂の頂は頭の意味。
頭に水を注ぎかける儀礼を
核とし奥義を極めたことを
象徴している。
 (「仏教入門」松岡剛次著)

 さらに、言語や論理では
理解出来ず、神秘的な体験に
よりはじめて到達するという。

 密教では「口に真言を
となえ、手に印契を結び、心に
大日如来を思い、大日如来
と一体となる」などと説く。
 (同上)


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