大乗仏教と仏像の進化
大乗仏教では過去仏、
未来仏だけでなく、数多く
の現在仏が登場する。
仏国土の教主としての
東方浄瑠璃世界の薬師如来、
西方極楽世界の阿弥陀如来
などの仏像が登場する。
華厳系「梵網経」の世界
の宇宙仏である盧舎那仏は
東大寺の大仏の原型でもある。
大乗仏教は「菩薩の仏教」
といわれるように様々な
菩薩像が誕生する。
なかでも、観音菩薩像は
変化身をもってこの世に現れ
民衆の救済にあたるという。
法華経の「普門品」では
33に変化するとされ
日本の33所観音霊場の
由来ともなっている。
また、観音菩薩は
聖観音、千手観音、馬頭観音、
十一面観音、准胝観音、
如来輪観音の六観音。
さらに、不空羂索観音を
加え、七観音に変化する
バリエーションを持つ。
仏像が誕生し大乗仏教が
登場すると仏像も堰を切った
ように開花期を迎える。
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