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菩薩と前生物語 


 菩薩は梵名 bodhisattva
(ボーディ・サットヴァ)の音写、
菩提薩埵(ぼだいさった)の省略。

 菩薩の原義は諸説あるが
目覚め(ボーディ、菩提)を
目指す人である。いわば、
求道者の意味である。
 
 目覚めた人になる前の
釈迦を菩薩と呼ぶようになる。
(菩薩は大乗仏教以前に存在)

 その菩薩は釈迦の神格化
により釈迦ならではの前生
(ぜんしょう)物語を産む。
 
 その物語はジャータカ
(本生譚)と呼ばれる。

 釈迦は何度も生まれ変わり
前生で様々な修行を積んだ。
だからこそ、最後の生で
6年間の修行で目覚めたという。

 その物語は大衆化の中で
イソップ物語のような民間
説話を取り入れていく。

 菩薩は野犬、猿、オウム、
商人、船乗り、王として
智恵を発揮、犠牲的な行為など
多くの功徳を積んだとされる。
(「わかる仏教史」宮元啓一著)

 仏搭の付属施設に前生
物語をモチーフした浮き
彫りが施されたりもした。



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