如来と如来像


 如来(にょらい)は、
もとはサンスクリット、即ち、
梵語を漢字に翻訳したものである。

 梵語ではタターガタと発音し
「真理が来た」「真実から来た者」
という意味と言う。

 真理・真実を「如」と訳し、
そこから来たの「来」と組み合わせて
「如来」としたとされる。

 直訳すれば、真理・真実を知った、
悟った者が来た、或いは、
真実の世界から来た者ということになる。

 仏像としては、悟った人の像、
それが「如来像」である。

 仏像の誕生は、ガンダーラや
マトゥラーで造られた像に始まる。

 それは粗末な布1枚だけをまとう
釈迦の出家後の姿である。
その姿がモデルとなり如来像が生まれる。

 如来であるから、悟った人である。
仏像と言えば、釈迦が悟った姿の像
即ち、釈迦如来像が基本である。

 その後、大乗仏教が登場し
釈迦如来だけではなく、阿弥陀如来、
薬師如来など様々な如来像が誕生する。

 しかし、粗末な布1枚だけの
如来像は共通している。
これを「如来の通相」という。



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