ブッダの教え


 ブッダの「真理のことば」は
仏教の本家本元の教えともいえる
「釈迦の仏教」の一端を覗くことができる。

 今までの仏教に感じていたものとは
かなり違ったイメージの世界が広がる。

 ここは、それを解説する場ではないが
ブッダの教えの神髄はともかく
断片的だが次のような言葉が並ぶ。

 念仏を称えれば救われるとか
誰かに救いを求めるとかしてはいけない。
自分の道は自分で開け。

 この世はすべて原因と結果によって動いている。
自分に執着するからその世界観が見えない。

 それは苦行のような極端な修行からは生まれない。
行うべきは「精神の集中」である。

 「釈迦の仏教」の特徴は自己鍛錬システムにある。
「神秘的な救済者」の存在を
信じることができない人でも受け入れやすい。

 神頼みでないブッダの教えは、
拝んで助けてもらう救済の宗教より
合理的な現代人の志向に合っている。

 欧米でも、今までの禅ブーム、
神秘性と瞑想ブームとは違った自己救済の
「釈迦の仏教」が注目されているという。

 ブッダは誰かに助けを求めてはいけない。
神頼みはいけない−その延長線上に
仏像のような偶像崇拝を否定する。

 さて、ブッダの教えと仏像との関係はますます混迷を増す。
「仏像の不思議」の道のりは遠い。



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